【脳科学】疲れているとネガティブ思考になるのは本当か?

 みなさん、こんにちは。自分がネガティブ思考をしているな、って実感する時ってありますか?私はあります。特に、仕事が忙しいときとか、疲れているときは、何となく悪い方向に考えてしまうなと思います。これは科学的に示されている事実なのでしょうか?「疲れ」とは少しだけずれますが、今回は「睡眠不足と思考の傾向」に関する文献(文献1)をご紹介します。

睡眠不足だとネガティブ思考になる?(文献1)

 Walker教授らの、有名な睡眠と扁桃体の研究(文献1)についてです。この研究では、強制的に睡眠不足にしたヒト/そうでないヒトの脳の活動をfMRIにより分析しています。実験では、ネガティブな印象を持たせる画像を見た時に対する反応を見ました。その結果、睡眠不足な人では、扁桃体の活動強度が+60%も大きくなり、活動領域(体積)がx3倍になりました。これは、睡眠不足により、負の感情をより強く感じやすくなっている、ということを示す結果です。さらに、ネガティブな印象を持たせる画像を見た時に、睡眠不足ではないヒトでは前頭前野が活発になっていることに対して、睡眠不足なヒトでは脳幹が活発になっていました。これは、睡眠不足ではない場合は負の感情を抑える脳活動を起こしていることに対し、睡眠不足ではそれが起きずに、自律神経系が活発になっている(=身体への反応を促している)ことを意味します。

 日常でも感じるようなことが、このように実験的に示されているということは非常に面白いですね。特に、fMRIという脳の活動部位を観察する手法が強力なんだなと実感できました。この文献を読んで、思い出した事としては、以前、徹夜して仕事した後にすごく不安な気持ちになったことですね、、、(個人的な体験なので参考になるかわかりませんが、、、)計画的に仕事はしないといけないですね。それではまた!

【文献1】

Yoo, S. S., et al. (2007). “The human emotional brain without sleep — a prefrontal amygdala disconnect.” Current Biology. DOI: 10.1016/j.cub.2007.08.007

【語句の説明(Geminiを参考)】

  • fMRI:機能的磁気共鳴画像法。脳のどの部位が、いつ、どのように活動しているかを画像診断する技術。
  • 扁桃体:脳の部位。感情の処理、特に不安、恐怖、怒りといった「生存に関わる情動」の中枢として働く。
  • 前頭前野:脳の部位。論理的な思考、計画立案、集中力の維持、そして感情のコントロール(抑制)を担う。
  • 脳幹:呼吸、心拍、体温調節、睡眠のサイクルなど、意識しなくても行われる「生きるための基本機能」を支配している。
  • 自律神経系:脳幹からの指令を受け、全身の臓器や血管の働きを調整する役割を持つ。交感神経と副交感神経で構成される。

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